Interview Relay ~42のストーリーで想いを繋ぐ~
My Tokyo Marathon is…? 「世界の人々の健康に貢献する」を具現化
- 支える人
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東京マラソンへの想いを42のストーリーで繋ぐインタビューリレー。
今回はオフィシャルパートナーの大塚製薬株式会社です。
科学的な根拠を有する健康に役立つ製品を展開している同社は、給水所用の飲料や健康関連情報の提供などを通じて2007年の第1回大会よりランナーを支えてきました。
同社が感じる東京マラソンの価値、東京マラソンというスポーツ文化が“東京”という街にもたらした変化とは?また、企業としてオフィシャルパートナーを続ける理由、東京マラソンをサポートしてきたことで起きた社内での変化なども合わせて、大塚製薬株式会社 ニュートラシューティカルズ事業部の佐藤真至常務執行役員に語っていただきました。
製品と健康情報提供でランナーをサポート
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東京マラソン2019 給水所の様子
――オフィシャルパートナーになったきっかけを教えてください。
当社は革新的な製品やサービスを創造し、世界の人々の健康に貢献することを目指すトータルヘルスケア企業です。スポーツにおいては、パフォーマンス向上を目指すアスリートから、日々の健康づくりを目指す方まで、製品とコンディショニングに役立つ情報の提供を通じて幅広くサポートさせていただいています。その中、2007年に日本の首都・東京において世界最大規模の市民マラソン大会が開催されるにあたり、目標達成を目指し国内外から集うランナーをサポートしたいと考えたからです。
――オフィシャルパートナーを続ける理由は何でしょうか?
当社は2007年に開催された第1回大会から継続して協賛しています。その理由は、東京マラソンを通じて企業理念で掲げている「世界の人々の健康に貢献」が実現できると考えているからです。大会に向けた日々の練習・トレーニングにおいては「ボディメンテ」を通じて体調管理の支援を行うほか、大会当日は、グローバルで展開し、国内外の約450大会でランナーの頑張る汗を応援している「ポカリスエット」をスタート地点・コース上の給水所8カ所・フィニッシュ地点で提供するなど、水分・電解質補給や栄養補給をサポートすることで、ランナーや関係者の健康に貢献すべく取り組んでいます。
「世界が一つになる」、そのきっかけに
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――東京マラソン開催が決定した当時に感じたことと、現在の東京マラソンで感じることで何か違いや変化はありますか?
当社は以前より国内外の市民マラソン大会への支援は実施してきましたが東京で新たなマラソン大会が実施される際、期待と不安を抱いたことを思い出します。都心を駆け巡るコース設定、世界最大規模の参加人数を踏まえ、ランナーへは給水所等で必要となる飲料や食品の種類・量と提供方法、そして大会を支えるボランティアの方々の運営について、前例がない中、大会関係者と日々議論しながら準備を進めてきました。回数を重ねるごとに運営を改善し続けたことで、東京マラソンは日本の市民ランナー増加のきっかけとなり、そして海外ランナーが多数参加するグローバルな大会になったと思います。
――東京マラソンが開催されるようになってから感じている街や人の変化についてはどのように考えていますか?
もともと海外の方が多く訪れる東京ですが、EXPO会場や大会当日のスタート地点は、本当に世界中のランナーが東京に集結していることを実感します。それを温かく迎え入れ、沿道などで応援する東京の街の人々と、海外から参加するランナーの関係者の方も一緒に沿道で応援する風景も目にするようになりました。また、皇居など東京都内でランニングをする国内外の方が増えてきていることからも、東京マラソンを通じて「世界が一つになる」きっかけになっていると考えています。
大会で使用するペットボトル、紙コップのリサイクル活用
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――オフィシャルパートナーとして、東京マラソンを通して社内で取り組んだ事例などはありますか?
当社は、地球環境への負荷低減に向けた取り組みの一つとして資源循環「サーキュラーエコノミー」を推進しています。現在、清涼飲料業界では使用したペットボトルを再びペットボトルの原料として利用する「ボトルtoボトル」水平リサイクルを推進していますが、当社は東京マラソンの給水所で使用したペットボトルを回収して「ボトルtoボトル」を実施しています。
東京マラソン2024では、さらに「紙コップのリサイクル」に向けた取り組みを実施しました。給水所で使用した紙コップは、ランナーに専用の回収ボックスに入れてもらい回収し、再生紙の原料として処理・加工され、トイレットペーパーに生まれ変わりました。
――オフィシャルパートナーになったことで感じる社内の変化などはありますか?
海外におけるランニング人気の高まりに伴い、特にアジア地区の当社グループ企業ではそれぞれ現地の市民ランナーを対象としたランニングイベントを企画・運営しています。健康づくりのためにランニングを支援する気運が当社だけではなくグループ企業内でも醸成されてきており、取引先等においてランニングを行う方やマラソン大会に出場される方とのコミュニケーションが、東京マラソンをきっかけに活性化されています。
――“東京”という街にとって東京マラソンの存在、価値とはどのようなものだと考えていますか?
東京という人が多く集まり、国内の重要な機関が集結する都市において、多くのランナーが楽しくマラソンに参加できるということは、東京そして日本が安全な都市・国であり、それを運営する能力も備えていることを、強くアピールできるのが東京マラソンだと思います。国内外から多くの人が訪れ、活気や景気が向上し、新たな交流が生まれ、ランニングを通じて「心も身体も健康になれる都市」が東京であり、それが実証されていることが、東京マラソンが長く継続してきた価値であり、存在意義なのではないでしょうか。
東京マラソンとともに今後も進化を目指して
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――開催当初の東京マラソンと現在の東京マラソンを比較して、大会としてどのような発展、成長を感じられていますか?
2007年の第1回大会は、初めての開催で、さらに雨という厳しいコンディションの中、給水所での飲料やトイレの不足など運営に関して大変多くの課題が出ました。その教訓を活かし、2回目以降は毎回改善を重ねたことで、高い完走率と人気を保ちながら、国内外からの多数のランナーが楽しく参加できる大会へと成長しています。この成長は関係者の皆様の苦労と創意工夫 オフィシャルパートナーの連携があったからこそ実現できたと思います。今後も成長し続ける大会に貢献すべく、当社も尽力できればと考えています。
――御社にとっての東京マラソンとは? #MyTokyoMarathon is…?
「世界の人々の健康に貢献する」製品やサービスを提供することを企業理念に掲げている当社にとって、東京マラソンはそれを具現化できる重要な機会です。当社製品やサービス、健康関連情報を通じて、世界中から集まるランナーとそれを支えるボランティアや関係者の方々の健康、そして大会の成長に 貢献し続けていきたいと思います。